2010-01-01から1年間の記事一覧

215 宗教を科学する(1)科学の前身は「まじない」だった!? 

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 215215 宗教を科学する(1)科学の前身は「まじない」だった!? これまで宗教と科学を対比しながら、それぞれの立場を受け売りしてきた。これからは宗教を科学してみよう。宗教を科学の目で客観的に観察し分析する。…

214 宗教と科学(38)落語の小噺に学ぶ宇宙探求の意味

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 214214 宗教と科学(38)落語の小噺に学ぶ宇宙探求の意味宇宙誕生のシナリオづくりは前途多難だ。科学はまだその基礎づけさえできていない。それでも勝彦先生の科学魂はひるまない。 ――確かに人間の脳の認識できる世界…

213 宗教と科学(37)宇宙の「虚数」と蝉の幼虫

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 213213 宗教と科学(37)宇宙の「虚数」と蝉の幼虫 ホーキングが持ち出した〈虚数〉とは何だろう。 ボクらが普通に使う「実数」は二乗すると必ずプラスになる。ところが虚数は二乗するとマイナスの値になる。いわば『…

212 宗教と科学(36)〈無〉からポロリと飛び出した宇宙の卵

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 212212 宗教と科学(36)〈無〉からポロリと飛び出した宇宙の卵 広大無限の宇宙をさかのぼると「特異な1点」に達する、と科学は主張する。その特異点は科学的に計算すると温度も密度も重力も「無限大」にならねばなら…

211 宗教と科学(35)サラリーマン技術者が裏付けたビッグバン宇宙

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 211211 宗教と科学(35)サラリーマン技術者が裏付けたビッグバン宇宙論 劣勢のビッグバン宇宙論が一気に盛り返すのは1965年である。きっかけになったのはアメリカの民間企業に勤める二人のサラリーマン技術者の発見だ…

210 宗教と科学(34)アインシュタインの挫折と反省

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 210210 宗教と科学(34)アインシュタインの挫折と反省アインシュタインは自分の作った相対性理論に基づいて宇宙像を描いてみた。「物体があると、その周囲の空間は曲がる」と相対性理論は証明する。むろん人間の身体…

   209 宗教と科学(33)神の万能を信じたニュートン力学

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 209 209 宗教と科学(33)神の万能を信じたニュートン力学歴史上有名なガリレオは前回のブルーノよりしぶとかったようだ。同じように宗教裁判で地動説を捨てるように言われ、1度はさっさと誓約して許された。16年…

208 宗教と科学(32)宇宙人存在説を唱えて火あぶりの刑に!

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 208208 宗教と科学(32)宇宙人存在説を唱えて火あぶりの刑に!神学者アクィナスはなぜアリストテレスの合理的な自然学的宇宙観を全面的に否定しなかったのだろうか。むしろ取り入れる姿勢をみせたのだろうか? 宇…

207 宗教と科学(31)古代ギリシャに突如出現した「合理的宇宙観」

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 207207 宗教と科学(31)古代ギリシャに突如出現した「合理的宇宙観」ここらで宇宙論をめぐる「宗教と科学」の歴史をまとめておこう。ボクが理解できる範囲で勝彦先生の多くの著書・監修書から要約する。中心になる…

206 宗教と科学(30)「フェルミのパラドックス」

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 206206 宗教と科学(30)「フェルミのパラドックス」ほかの星にも私たちと同じような人間(知的生命)は存在するのだろうか? だれしも子どもの頃、星空を見上げながら抱いた疑問だろう。 火星には数年前に水と氷の…

205 宗教と科学(29)この宇宙が人間向きに出来ている不思議

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 205205 宗教と科学(29)この宇宙が人間向きに出来ている不思議 宇宙は、母宇宙から赤ちゃん宇宙、孫宇宙、曾孫宇宙と連鎖し、因果関係・親戚関係が切れて、ばらばらと無数に広がっている。ボクたちの宇宙は唯一…

204 宗教と科学(28)星の死骸がごろごろ…宇宙に明日はない!

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 204204 宗教と科学(28)星の死骸がごろごろ…宇宙に明日はない! 「宇宙はものすごく小さい時からビューンと成長してきた。それは分かってきた。ところが、膨張宇宙論について半世紀以上前から研究されているが、膨…

203 宗教と科学(27) 宇宙の2大主役は正体不明

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 203203 宗教と科学(27) 宇宙の2大主役は正体不明正体不明の〈暗黒物質〉とか、謎の〈暗黒エネルギー〉とかが宇宙論にはやたらに登場する。それも「宇宙の見えない主役」とか「宇宙の本当の主役」とかニギニギし…

202 宗教と科学(26)宇宙は雨後のタケノコのように増え続けている

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 202202 宗教と科学(26)宇宙は雨後のタケノコのように増え続けている!?前回の『宇宙の赤ちゃんは無数にいる、われわれのこの宇宙だけが〈唯一絶対の宇宙〉でない』という佐藤文隆京大名誉教授の言葉が気になる。…

201 宗教と科学(25)宇宙の始まりを問う愚かさ

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 201201 宗教と科学(25)宇宙の始まりを問う愚かさ 宇宙の始まりを素人に説明するのはどんな専門家でもむつかしいらしい。それは前回、佐藤文隆京大名誉教授の『宇宙を顕微鏡で見る』から受け売りで紹介した。専門…

200 宗教と科学(24)宇宙の始まりをイメージしにくいワケ 

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 200200 宗教と科学(24)宇宙の始まりをイメージしにくいワケ この限りなく広大な宇宙も、かつては赤ちゃん時代があった。いや、その前には体長1センチの胎児のときもあった。そこまで、つまり180億年前まで現代…

199 宗教と科学(23) 赤ちゃん宇宙の前は…!? 

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 199199 宗教と科学(23) 赤ちゃん宇宙の前は…!? 宇宙の起源はいまのところ、ビッグバン、ということになっている。これは科学陣営の推論の結果であるが、宗教陣営(とくにカトリック教会)にとってもウエルカ…

198 宗教と科学(22)宇宙の起源や自然を人類は解明できるか

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 198198 宗教と科学(22)宇宙の起源や自然を人類は解明できるか 「宇宙はどこから来てどこへ行くのか」――これこそ歴史の黎明期から人類が問い続けてきた最大のテーマだが、その研究分野はこれまで宗教や哲学など…

197 宗教と科学(21) アインシュタインのこだわり

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 197197 宗教と科学(21) アインシュタインのこだわり 生き物は一個の宇宙である、とはよく聞く言葉だが、前回までの清水博さんらの文章を読んで、なるほど、とうなずかされることが多かった。このあたりで生き…

196 宗教と科学(20) 立花隆さんの癌ルポ特集から

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 196196 宗教と科学(20) 立花隆さんの癌ルポ特集から生物に続いて、話題を「宇宙」に転じる予定だったが、今回は番外で「癌」にまつわる話。 立花隆さんが、がん征圧に取り組む最前線をルポする3時間のNHK特集…

195 宗教と科学(19)生き物の一生は「即興劇」

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 195195 宗教と科学(19)生き物の一生は「即興劇」生き物は環境の絶え間ない、思いもかけぬ、複雑な変化に全身の細胞や器官を駆使して自在に対応している。それは科学では論理化できない、謎のシステムである。…

194宗教と科学(18) 人間の「不完結性」が宗教を誘う

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 194194宗教と科学(18) 人間の「不完結性」が宗教を誘う 生き物は危機や出来事に直面すると、そのつど、主体的に反応する特性をもっている。〈科学〉で決められた手順通りに反応する機械と違うところだ。生き物…