2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

272 死の哲学(13) 田辺先生は2度泣いた

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 272 272 死の哲学(13) 田辺先生は2度泣いた教え子が戦地に赴くとき。 妻の寿命が短いと宣告されたとき。 田辺元は2度、涙を見せた。 その場面に居合わせた上田泰治・京大名誉教授はこうスケッチしている。●学生と…

271 死の哲学(12)現実社会の向上をめざす宗教哲学

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 271 271 死の哲学(12)現実社会の向上をめざす宗教哲学 田辺元という哲学者は、西田幾太郎に比べて、思想が浅い、宗教性が薄い、たびたび思想を変えて一貫性がない、などと批判される。西田とのぎくしゃくはのちに触…

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 270

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 270 270 死の哲学(11)ハイデガーと並ぶ亡き妻 いかめしい、格調高い哲学書の、それも最大の山場で、ふいに「死んだ妻」の話が出てくる。「死の哲学」の主役は田辺元の亡き妻だという。まるで小説のようだ。これには…

269 死の哲学(10)哲学がはじめてとりあげた「死者論」

ノラ猫たちとさまよったボクの仏教入門 269 269 死の哲学(10)哲学がはじめてとりあげた「死者論」 キリスト教の〈復活〉はキリストという特別な神の子に起こったできごとだった。264回の十字架上のイエスと神との問答も、神とイエスというスーパースター同…